本日午前中は書類づくり
輸入新規のオートバイは基本的にバイクの形をした鉄の塊みたいなもので自動二輪車として国内を走行するにあたり
本国での登録証やメーカー製であればメーカー製車両の証明、車両サイズ、性能、機能などの諸元を事細かに説明できる資料を作成しメーカーなどの発表している資料に共に照らし合わせられる書類を作成し陸運局に提出し了承を得てから出ないと検査も受けることができないのでなかなか手間のかかる業務です。
午前中に一通り書類を片付けて午後からはフロントフォークの塗装が上がってきたFXDXの組み付けと整備
パウダーコートの下地でサンドブラスト当てているのでネジ部はすべてタップ通し
これを怠るとボルトがかじったりすることもあるので手を抜けば手痛い仕打ちが待っているのがこの仕事
ダブルデイスクなので左右合わせて10箇所
タイヤエアバルブも新品装着
エアバルブはこういう作業時には使いまわししたくありませんから当店では一度外したり、そろそろヤバそうだなと感じるようなものはすべて交換させていただいております。
正直それら作業に関しては経験上あとからトラブル出やすいので確実性と安全を考慮しての処置です。
もし二度手間になるときには作業したばかりの箇所などお金頂くわけに行けないですしね
(*^_^*)
フロントも大まかに組み立てて、ブレーキを清掃しようと作業にかかると…
Oh.......
キャリパーのパッドピンを緩めようとすると全く微動だにせず(T_T)
しかも12Pで山も浅いので滑って取れないし、ボルト溶接して回そうにも全く歯がたたず…
TC系のこの手のキャリパーピンはスレッドに力がかかりやすい構造なので組付けの際はシャフト部分とエンドピンにはグリス、スレッド部にはかじり防止でスレッドコンパウンド塗布は必須と当店では作業しています。
TCなど故障少ない車両はとにかく整備が簡易的にされている車両も多く過去にこのパッドピンが折れたりしたものも見たことあるし、スレッド部分ドライでかじりこんでいて結局ねじ山だめになっちゃってたというものも見たことあるんでお気をつけくださいませm(__)m
それにしてもボルト溶接しようが何しようが、全く取れないのでキャリパーを外して割って
シャフト側にナットを溶接してやっとこさ外すことができました。
パッドピンはスレッド締め込むと同時にピン先端部がスプリングクリップにはまり込んでいく構造となってますのでキャリパーピンが着いた状態でキャリパー割るのは非常に困難な作業となりますので作業の際はプロにお任せするほうが確実かと思います。
正直めちゃくちゃ時間かかりましたがなんとか復帰完了
パッドピンも純正中古良品が手元に運良くありましたのでラッキーでした(*^_^*)
整備というものはネジを外して組み立てるだけではいけません、組み立てただけではプラモデルと一緒です。
然るべき場所の給油、研磨、清掃等して公道を安全に走行できる状態を維持管理することが重要です。
その為に自分たちは国家資格である整備資格も取得しているし、整備作業を国の認可の元に提供できる基準をクリアした認証整備工場を完備して営業しております。
事実、最近はEVOなどでも国内仕入れは行わず品質の安定等求めると平行輸入車をメインに販売するような流れになってしまっています。
切った貼ったで車検どうするのこれ?とか無整備の様な車両も数多く市場に出回ってしまっている昨今、国内仕入れに関してはとにかく販売ラインに乗せるまでに想定外の出来事が多すぎるような車両がここ10年ぐらいで急増してしまったので程度重視で考えると市場にないんですよね...。
最近は某巨大メーカーの不正車検問題で不正車検や未認証工場、無資格整備などの取締りも増えてきていると聞いておりますので徐々にいろいろと良い方向に向かってくれると思っていますが、車両は高額なものも多いので購入の際はご自身の目でしっかりと吟味して購入してくださいませm(__)m